三代山田常山　朱泥煎茶器揃

本名は稔。名工といわれた初代山田常山に少年の頃より陶技を学びます。陶器学校の後身である愛知県立常滑工業学校窯業科にて学び、昭和22年頃から父の号小常山を名乗り、没後に三代常山となりました。
朱泥・紫泥・自然釉のほか、黒色の烏泥や窯変を伴う南蛮手、備前のように火襷の走った急須など多彩な作品を遺しました。発色は素地に含まれる鉄分によるもので、紫泥や烏泥はさらにマンガンなど鉄を添加しています。
三代が作る急須には、古典的なものからモダンなものまで、100種類以上の形があり、無限であるといわれています。
平成6年、朱泥急須で愛知県指定無形文化財保持者に、平成10年には常滑焼(急須)で愛知県初の国指定・重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、常滑焼の1000年の伝統と歴史を今に受け継いでいます。
また常滑「手作り急須の会」会長などもつとめられました。